今回の記事は、やがて君になるの6巻の感想とまとめです。
前回の記事では、アニメの続きである侑と燈子の水族館デートの続きの話である原作第5巻についてのレビューやまとめをしました。
今回はその続きです。
アニメの続きが気になる人は前回の記事もお読みいただくと良いと思います。
先日、やがて君になるのアニメを観てどーしても続きが気になって原作の漫画を買いました! 結論から言うと本当に良い作品でした、こんなに面白い作品に出会ったのは久しぶりです。 この感動を少しでも共有したいので何回かに分けてやがて君になるの感想[…]
いよいよ生徒会劇の幕開け
やがて君になる第6巻ではいよいよ生徒会劇の幕が上がります。
記憶喪失になった主人公(燈子)は、クラスメイト、家族、恋人、それぞれから聞く自分という人間が全く違うことに驚きながら、「私は誰になればいい」と今までのどの自分を選べばいいのか悩み続けます。
そんなときに、看護師(侑)から「今のあなたがいなくなってしまうのは悲しい」と言われ戸惑いながらも周り人と触れ合うなかで主人公は「今までの私」ではなく、「今の私」を肯定する道を選びます。
そして、「私は私になる」というセリフで生徒会劇は幕を下ろします。
私だけがあなたの特別でいられたのに
劇を終えた燈子を眺めながら、侑は生徒会劇の中で主人公の恋人のセリフでもあった言葉。「私だけがあなたの特別でいられたのに」と1人で呟きます。
そして、侑は心の中で燈子はもう自分がいなくても大丈夫と思いました。
それは燈子が自分の足で自分の道を歩みはじめることができることを意味すると同時に、侑はもう燈子の特別ではなくなるかもしれないことを意味しました。
実際に、燈子は自分の道を歩みはじめていき、生徒会劇のあとにスカウトされて劇団に入ったことを侑に伝えていませんでした。
今までの燈子からは考えられない行動でした。それは、燈子が侑に依存する必要がなくなったといことであり、燈子が変わりはじめたことでもありました。
それは侑に対してだけでなく、生徒会メンバーから雰囲気が柔らかくなったと言われるなど燈子のなかで「姉のように振る舞わなければいけない」というしがらみから解放され自分の道を進みはじめた証拠でもありました。
燈子を意識する侑
生徒会劇が終わってから燈子が変わっていくなかで侑は自分でも自覚できるほど燈子のことを目で追うようになりました。
それは紛れもなく侑のなかで燈子が「特別」になっていることを意味します。
そんな折に、侑は怜ちゃん(侑の姉)に「どうしてヒロくん(怜ちゃんの彼氏)と付き合ったのか?告白すれば今の関係が壊れてしまうかもしれない、何もしなければそのままの関係でいられるのに」と尋ねました。
怜ちゃんは侑が侑自身と燈子との関係で悩んでいることを察し、「何もしなかったと人との関係は変わっていく」と諭しました。
そしてついに告白
燈子が変わったように、侑も自身が変わったことを自覚していきます。
そして、いよいよ侑は燈子に告白をします。
もちろん、何もしなければ今の関係のままでいられるかもしれない
それでも侑は燈子のことを強く意識します。
燈子との帰り道、侑が燈子の事を特別に思わないと約束した河原で侑は初めて自分から燈子にキスをします。
そして、燈子に伝えます。「好きです」と
けれど、燈子から返ってきた言葉は「ごめん」でした。
それを聞いた侑は逃げるように燈子の前から走り去りました。
侑を追いかけられない燈子
「ごめん」という言葉を聞いて逃げるように走っていった侑を燈子を追いかけることはできませんでした。
侑に放った「ごめん」という言葉は侑の本当の気持ちを知り、今まで侑だけは自分のことを好きにならないと思い込み甘えていた燈子自身への自責の念からきたの謝罪の「ごめん」でした。
燈子は侑の「好き」という気持ちを拒絶した訳ではないですし、
言ってしまえば侑は「ごめん」という言葉で燈子にフラれてしまったと思い込んでしまったともいえます。
それでも燈子は侑のことを追いかけることはできませんでした。
1人河原に残された燈子の気持ちは「侑が怖い」でした。
今まで「好き」を持たなかった侑が言葉としてはっきり自分に「好き」と伝えてきたことで否が応でも侑が変わってしまったことを認識させられました。
侑だけは変わらないと思っていたのにも関わらず変わってしまった侑。
今まで自分が知っていた侑とは違う侑になったことに対して燈子は恐怖の気持ちを覚えたのでした。
2人の関係が大きく動いた第6巻でした。
次の第7巻では侑と燈子だけでなく、沙也加と燈子にも大きな変化が訪れます。
そして、侑と燈子の関係はどうなってしまうのか?
いよいよクライマックスに突入する第7巻のまとめと感想を次回の記事で書いていきます。
最後に第6巻を読んだ私の感想を少し書いておくのでもし良かったもう少し読んでいって下さい。
第6巻を読んだの感想
2人の関係だけでなく、燈子自身、侑自身にも大きな変化が起こった第6巻でした。
私は、本や漫画なんかはハマると物語の世界にのめり込んでしまうタイプなので6巻の最後の方の侑が燈子に告白するシーンははドキドキしながらページをめくっていました。
今まで、燈子→侑だった好きのベクトルがいつの間にか侑→燈子に変わっていく過程は
物語として非常に面白かったですしなにより、侑が燈子と触れ合うなかで変わっていったこと強く感じさせられましたし、
燈子に出会ったばかりの頃の侑からは想像できないことです。
燈子との関係に悩む侑に怜ちゃんが言った、「人間同士の関係なんて何もしなくて変わっていく」というセリフは、対人関係や生活環境が変わるのが嫌いというか苦手に思うタイプの私にとっては心にグサッと刺さる一言でした。
やっぱり、生きていくうえで変化していくことは避けられないしそれを受けとめていくことって大切なのかなって考えさせられました。
長くなりましたが、燈子と侑それぞれの成長を実感させられる第6巻でした。
次の第7巻では、侑と燈子の関係はどうなってしまうのか?
そして、燈子と沙也加の修学旅行が始まり燈子と沙也加の関係はどのように変わるのか?
1人残った侑は何を思うか?
次の記事ではそのへんのまとめと感想を書いていくのでもしよかったら次の記事も見に来てください!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!
